3大都市の帰宅困難者対策進まず

4年後に2020オリンピック・パラリンピックに向けて、土地勘がない人や共通言語の少ない海外からの観光客も増える事が予測される東京。そして東京と同じく日本の三大都市とされる東大阪・名古屋。

これらはオフィスや商業施設をはじめ学校や観光のできるエリアなどが集中している。しかし、そのエネルギッシュな面と裏腹に、安心安全に対して気になる人も増えてきている。

帰宅にバスを利用すると最大6日かかる

5年前の東日本大震災当時は帰宅できずに駅やバス停に数えきれないほどの人が溢れ、体調を崩す人も続出したことを覚えている人も多いのではないでしょうか。

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帰宅困難者を自宅に送り届ける手段として主にバスを使うと「最大6日」かかるという試算を内閣府がまとめました。

電車は止まり、復旧のめどがたたず、その情報が行き渡るのも時間が係ホームやホーム下にはもしかしたら走り出すかもしれないと何時間も待つ人がいる。高速道路も車の混雑と徒歩で帰宅する人で入り交じり、混乱が発生。

そんな個々人でも予測出来る事態に対して、災害時には冷静に考えられない人も多くなる事は事実かとおもいます。

 

まだ帰宅困難者の一時滞在施設が想定の3割しかない

首都直下型地震をはじめ、大規模災害時には帰宅困難者の一時滞在施設が、東京都内では必要とされている想定の3割弱にとどまっていることが明らかになりました。それは先にお伝えした3大都市である大阪や名古屋でも想定数を確保できていないという。

現在東京都では、災害発生時はむやみに外にでて避難せず、中で待つことで混乱を最小限におさえることを進めており、会社に務められている方の多くはそのことをご存知のはず。

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帰宅困難者のための避難場所・一時滞在施設は「帰宅困難者受け入れ施設」として指定されている公共施設や大学、近隣のホテルをはじめとして、行政と連携している民間ビルも指定されている。そこに水や食料、毛布などを備蓄されている。

千代田区は区内に多くのビルを所有する三菱地所などと協定を結び、約2万7000人分の受け入れ先を確保。港区は六本木ヒルズなど約3万人分を用意。渋谷区は民間企業と連携し帰宅困難者向けの対策を行う。

しかしこれも、日中の会社などが開いている時にしか利用できないということもあり、休日の観光客が多くなるタイミングではまた話しが違ってくるのが正直なところだ。

屋外滞留者約70万人分が足りない

東京都は首都直下地震では都内で帰宅困難者は約517万人に達すると想定を出している。内閣府より、東日本大震災の際に東京都内に約352万人の帰宅困難者が発生したと発表していることを考えると、あのときの駅や街中での混雑をはるかに越える状況になることがわかる。

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また、2016年2月23日の日経新聞によると、帰宅困難者のうち、勤務先や学校などにとどまれる人を除く「屋外滞留者」は買い物客や観光客、外出中の会社員らが想定され、都の試算によると首都直下地震では約92万人に達する。しかしながら、都内で確保済みの一時滞在施設は都立施設や民間施設を合わせて約24万人分にすぎず、70万人分近く足りない。

屋外滞留者・帰宅困難者・事業主ができること

行政の多くは帰宅困難者対策としての一時滞在施設を増やすため、民間企業などへの協力を求めている。ただし、行政はまずは対象地域の在住者の安心安全が最優先ということもあり、その上での外部から来る人の対応、という順序もあるため対策が手薄になりがち。

連携への想いが伝わっていないぞ!と感じる事業主のみなさん、会社の総務担当の方などは、ぜひ企業の社会的責任として行政をまきこんでいってほしい。そして、自分が住むだけでなく普段暮らす地区でそのような動きがなさそうであれば、個々人からでも周りを巻き込み、企業を巻き込み、行政を巻き込んでほしい。

行政:企業、学校、NPOを巻き込んだ連携
企業:近隣企業と行政の巻き込み

東京都は地元自治体と協定を結ぶことを条件に、屋外滞留者の受け入れ時に必要な備蓄品の購入費の6分の5を助成している。防災倉庫への固定資産税も減免すると言っている。

個人としては、発災時の混乱を軽減すべく、すぐに帰宅しようとせず、まずはその場にとどまる事。自分の命を自分で守る事。そして自分の会社が受け入れ側になった場合は、受け入れの方法を知り、対応出来るようにしておく事が今すぐに出来る事である。

個人:むやみに動かない。自分の守り方、周りの人のサポートの仕方を身につける

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私たち防災ガールは、企業・行政・学校など各セクターの力をおかりしつつ、個々人の平時・緊急時関係なく生きぬく力を育てるプログラムの実施、開発企画を継続的に実施していこうと思っています。

同じような被害を繰り返さないように、そしてより多くの人がよりよい暮らしが出来るように。

参考:日経新聞 2016/2/23 版

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