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【熊本のいま vol.7】ペットのためにいまからできること~NPO法人 人と犬の命を繋ぐ会の代表理事 岡本文利氏インタビュー~

こんにちは。防災ガールのきょうこです。

震災から5ヵ月。第4回目の支援となった今回の熊本訪問では、「熊本の今」をみなさんにお伝えすることもひとつの使命だと考え、前回訪問時から引き続きいろいろな方へお話を伺いました。

第7弾は、 NPO法人  人と犬の命を繋ぐ会の代表理事 岡本文利さんのへのインタビューをお届けします。

 

人が被災すればペットも被災する。自分たちだけではなく、愛するペットが被災したときのことを想定し、対策をしていますか?

 

震度7の揺れに2回みまわれた益城町。最後の指定避難所である益城町総合体育館の敷地内に「益城町ワンニャンハウス」と書かれた看板と、ドッグランらしきスペースが。

 

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ここは、24時間エアコン完備 犬猫あわせて60匹を収容できる“犬猫専用避難所“。

益城町と熊本YMCAつなぐいのち全国会NPO法人人と犬の命を繋ぐ会、その他民間ボランティアの方々などがおこなっている“益城町いぬネコ家族プロジェクト”の一環として設立された施設を環境省がバックアップしています。

 

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左側のユニットハウスは手前が猫舎、奥が犬舎。
中では犬猫が一匹ずつケージに入っている。

 

私たちは9/18、ここでボランティアをおこなう傍ら、プロジェクトの発起人となったNPO法人 人と犬の命を繋ぐ会の代表理事 岡本文利さんにお話を伺う機会をいただきました。

 

――ここ「益城町ワンニャンハウス」はどのような施設なのでしょうか?また、どのようなサポートを行っているのでしょうか。

岡本:飼い主さんが避難所・仮設住宅で暮らしていたり、取り壊しのため騒音がうるさくて一緒に住めなかったりする場合に、犬あるいは猫をお預かりし、健康管理を行っている施設です。今は、約20匹の犬猫が元気に暮らしています。また、地震発生直後からペット用支援物資の配布を続けています。

 

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NPO法人 人と犬の命を繋ぐ会の代表理事 岡本文利さんと防災ガール京子

 

震災から三週間、ペットにも飼い主にもストレスが。

――地震発生当時、ここはどんな状況でしたか?

岡本:4月14日に発生した「平成28年熊本地震」で、ここ、益城町総合体育館にはペットを連れた住民の方が大勢避難してきました。犬猫30匹ほどおり、犬2匹、猫2匹の合計4匹を連れてきた人もいました。天井や壁の崩落でメインアリーナが使えず、幅3メートルほどの廊下にずらっと避難してきた人が並ぶ状態でした。

 

――自分の家のペットは家族の一員だという強い認識のある方、一方でペットを飼われていない方。様々だと思います。そんな中で複数の犬猫が同じ空間にいるといろいろな問題が生じてきたのではないでしょうか。

岡本:初めの1週間はよかったんです。みんなしっぽを振り、いろんな人に可愛がられた犬猫たちは避難してきた方の癒しにもなりました。しかし、それが2週間、3週間と経ってくると状況が一変しました。ご機嫌だったワンちゃん達が急に吠えたり、人にうなったりするようになったのです。避難所でのストレスが原因です。1日中いろんな人に撫でられていたら、動物たちも疲れてしまいます。

このままではダメだ、そう感じ、早急に犬猫専用避難所をつくる計画を実行に移しました。その結果、「益城町ワンニャンハウス」は5月15日に完成し、5月16日から運営を行うようになりました。

 

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現在、益城町ワンニャンハウスで生活するワンちゃんたち
小・中型犬はドッグラン、大型犬は一匹ずつ散歩をおこなっている。

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猫は、キャットタワーが設置された室内で過ごす

 

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ボランティアや飼い主が遊び相手となり、運動不足を解消

 

――そこからはペットの別居避難を推奨したということですね。

岡本:そうです。別居避難はお互いのためです。飼い主さんも、生活再建に向けてさまざまなことをやらなければいけない中、無意識に犬猫が家族にいることでストレスが溜まることもあります。

ここでは、基本的にはこちらは健康管理と生活サポートするだけという方針ですので、飼い主さんには毎日このハウスに通ってもらうことが家族会ルールですが、どうしてもそうはいかない場合もあります。その場合はボランティアさんなどに散歩・お風呂・ごはんのお世話をしてもらいます。このハウスに預けた人は100%ここは必要だったと言ってくださっています。

 

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今回防災ガールはボランティアとして、ハウス内の清掃やケージの洗浄など、
犬猫のお世話をさせていただいた。

 

共に避難し支えあうために、ペット防災を。

――ペットを飼っている人は地震の時どうするのが良いのでしょうか。

岡本:まずは一緒に同行し、避難するのが当たり前です。その際、ペットを運搬するためのクレートと呼ばれるケースと最低3日分のフードをもって逃げることが大切です。今回の地震ではクレートやフードを持って避難してきた方はほとんどいませんでした。

かつ、人間の物資は余るほど届いてもペット用支援物資はほとんど届きませんでしたので、我々が中心となり、約1tの供給を行いました。もしクレートやフードを持って避難してくる方々が増えれば、ペット用支援物資の供給に注ぐ労力とお金を施設にかけることができ、ワンニャンハウスのような犬猫専用避難所のより早い開設も可能となります。

 

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同伴避難しないと、迷い犬にさせてしまう可能性が高い。

 

――そのためには人の備蓄食と同様、ペットの最低3日分のフードを備えておくという事前準備が必要ですね。岡本さんが思う、ペットを飼っている飼い主さんがやるべきペットの防災はなんでしょうか?

岡本:
①ペット用防災袋を用意しておく
②ペットをクレート(ペットの犬猫を運搬するためのケース)にいれて一緒に避難訓練に参加する
③保険に入っておく。
まずはこの3点です。やるべきことは人間と同じ。ペットも家族の一員です。責任をもってペットと地震について今一度見直してもらいたいと思います。

 

 

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ペットは大事な家族の一員。そう思っているのなら、普段から地震があってもすぐ避難できる環境を整え、習慣をつけておくことが大切だということを学びました。岡本文利さん、貴重なお話をありがとうございました!

 

ワンニャンハウスの最新情報はこちら
一般社団法人つなぐいのちFacebook

 

参考リンク
避難所にペット専用棟 クーラーも完備 熊本・益城町(朝日新聞)

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