オレンジフラッグ先進都市!鎌倉市長に聞いた!

こんにちは、防災ガールの美咲です。
先日私たちは鎌倉市にお邪魔しました。

 

というのも、鎌倉はオレンジフラッグ発祥の街であり、さらに現在250本のオレンジフラッグの設置を決断されたオレンジフラッグ先進都市なのです!

 

津波に対する対策として有名なのはハード面での防波堤をつくるといった整備。ソフト面対策も国の方針では実施が求められているものの、防災計画のなかで言及している自治体はまだまだ少ない印象…。

 

しかし、そんななかでもオレンジフラッグを自主的に導入する鎌倉市の裏側を知りたい!
そんな想いを受け入れてくださり、松尾鎌倉松尾市長、防災安全部長の柿崎さんと次長の長崎さんにお話を伺いました!

 

オレンジフラッグ導入の裏側とは…?

田中     鎌倉市では、250本設置の決断されたということですね。
松尾市長  そうですね、これから設置予定です。
柿崎さん  先日は、先行して市の避難訓練でもオレンジフラッグを使用したんですよ。

東日本大震災の経験を元に、鎌倉のマリンスポーツ連盟さんがオレンジフラッグを考案されたいう経緯もあり、海水浴場では以前から設置もされていて、ある程度、定着してきたかなと感じています。

それとは別に、商店街やお店にあずけておいて率先避難のおねがいをするにあたっての共通のツールとして、小さなオレンジフラッグを最近つくったんです。
まずは沿岸部の浸水する可能がある地域のお店に設置するイメージでこれから動くつもりです。

田中     このオレンジフラッグ、制作は行政で、運営は市民のかたですか?
長崎さん   はい、そうです。
田中     運営される市民の方はどんな方なんですか?
柿崎さん   まずは商店会、お店の方々におねがいしています。
長崎さん   地元のかたはどこに逃げたらいいか知っています。
      ですから、勝手がわからない観光客などが集まる場所のキーパーソンになる方に渡そうと思いました。
田中     なるほど、そうすることで率先避難を誘導するんですね。

長崎さん  おっしゃるとおり、避難の際は率先的に避難する人の存在が重要です。
      今後、行き渡って沿岸部の避難訓練するときとかに目立って動いてくれればいいなと思っています。
田中    市民の方はもちろん、観光客の方のことを考えていらっしゃるのがすごいですね!
      英語でも表記されていて海外観光客の方にも対応されているんですね。

 

(これから設置予定の小さなオレンジフラッグと市長と防災ガール)

 

 

“海と生きている”からこそ、重要なソフト面の対策

 

柿崎さん    鎌倉市では、自主防災組織の方々とワークショップをして、地元のかたの意見も踏まえて、津波避難の経路マップを策定しています。
田中        こんなマップ初めてみました!

長崎さん   あとこちらも。このハザードマップは、情報を削ってるんです。

とにかく風水害、津波、土砂災害の危険性のみを細かい地図で記しているのが特徴で、自分の家や近所にどんなリスクがあるのかが一目でわかります。避難場所は家族で話し合って直接書き込めるようにしています。
地元のかたは避難場所を知っている方も多いですし、あえて避難場所や海抜などの情報は除いています。

田中     わあ、これもすごいですね!風水害と津波でハザードマップが分かれていて煩雑になったり、
       欲しい情報が書いてないマップもあったりするので、これは助かりますね。

       本当に市として防災にチカラを入れているんですね。

 

松尾市長   東日本大震災のときに鎌倉からボランティアにいかれた方がたくさんいらっしゃいました。

活動が落ち着いたときに「自分たちの街、鎌倉は大丈夫なのか」と考え活動されていたりすることから、防災意識が高い人がたくさんいると言えるのかもしれません。言うだけではなく、しっかり行動してくれることが、これまで積み重なっているかんじです。

 

柿崎さん   あと昨年は、津波シミュレーション動画も反響をいただきましたね。

 

田中      あれを行政が出すっていうことがすごいとおもいます!何度もみました!
柿崎さん    実は賛否両論あって、観光都市だからああいうビデオを出すことで

お客さんが減るのではないかという懸念もありました。でも、「こういうことを知ったうえで来ると来ないとでは違うね」と言っていただいたり、結果的には概ね好意的でした。

田中     わたし講演のたびに、この動画をみてほしいとよく言うようにしています(笑)
柿崎さん   リスクもあるかなと思っていたんですが、意外とね、逆でしたね。
松尾市長  「うち沈んでたよ〜」なんて気軽に言ってくれたりね
長崎さん  映像になっていない地域から、うちのもつくってくれって言われたりしました。
田中      そ、そんなことがあるんですね!素敵です!

柿崎さん   津波に対してハード対策ももちろん大切です。

しかし、14mの津波に対して20mの防波堤をつくるというのはなかなか現実的ではないので、ソフト対策や防災意識を風化させないことが大事だと思っていますね。年々忘れられていくのはある程度仕方ないとして、どれだけ考える機会を提供できるかというのも視野に入れていたりします。

松尾市長   海が見えない鎌倉というのは我々としても考えられないですからね、ソフト面は重要ですよね。

 

(自身でもFacebookなどで防災の呼びかけを行う松尾市長 

 

 

大切なのは「やってみる」こと

田中      いつもの自治体のかたとの打ち合わせの雰囲気と違いすぎて、ちょっとドギマギしてしまいます(笑)
柿崎さん   そうですか(笑)
田中      エビデンスや最終責任を考えて結局やらないという選択されることも実際あったりします。
長崎さん    私たちは「やってみよう」という、それだけの話なんです。
柿崎さん    オレンジフラッグも紹介しながらじゃないと説得力がないので、まず作成したりね。
松尾市長    鎌倉がこれだけやれているのは、「やらないことを非難される」という風潮があるんです。

柿崎さん   長年、市民の方の協力もあり、「共助」の意識も高まっていますしね。

長崎さん    鎌倉は、正月の初詣客、夏の海水浴客…。

ピーク時には本当に多くの人がお越しになったり、救助しないといけない人は季節によって違います。どれだけ共助できるかという視点やソフト面対策ができるかというのは、被災者を減らすために本当に重要ですよね。

松尾市長   そんななかでオレンジフラッグにも力を入れているところです。
長崎さん  オレンジフラッグで津波が起きていることを知ってもらう、避難するんだっていう意識付けがもっと広まるといいですよね。
田中    まだ1市町村に1本しかないところもあるので、どんどん広めていきたいんです。
     そのためにも鎌倉市さんの取り組みは私たちもたくさん参考にさせていただけたらと思っているので、今後ともよろしくお願いします!

 

(本質的な部分を問い、実行されている防災安全部の長崎さん(左)、柿崎さん(右))

 

 

 

みなさん、防災の話を楽しく話しているのが本当に本当に印象的でした。「やらないといけない」という義務感ではなく、リスクに対して「どうやったら被害を減らせるか」という視点のもと、「市民目線でやりたくなるような防災」「すぐわかる防災」を追求するプロの姿勢をも感じました。

鎌倉モデルともいえるこの取り組み、ぜひ日本全国に広がり、オレンジフラッグが1本でも多く普及することを願ってやみません。

津波防災の合図、オレンジフラッグを広める!
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防災ガールでは、2016年から津波避難の合図であるオレンジフラッグの普及にむけて、#beORANGEプロジェクトを立ち上げました。

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