[生き抜く知恵を語るLive] テーマ「家族」

ついに始まりました!「生き抜く知恵を語るLive!」では、滋賀県長浜市の一軒家を長浜市さんからご提供いただき、私たちが考えるこれからの時代の「生き抜く知恵」について、一般社団法人防災ガールのメンバーと、時々お迎えするゲストのみなさんが語り合う、新しいコンセプトの動画メディアとなっています。

 

番組は全10回。生きていく上で経験することのある身近な「災い」を大きく10個に分けて毎回それぞれの「災い」をテーマに考えます。

<生き抜く知恵を語る10の”災い”>

家族、お金、仕事、世の中の事、情報、健康、恋愛・人間関係、学校、価値観・考え方、天災

 

第一回のテーマは「家族」

2017年11月11日、今回のテーマは「家族」
多くの人にとって、家族は最初に所属するコミュニティであり、その人自身の基盤を作る場所になります。
そのため、そこで生じるトラブルや悩みは、とても身近で影響力のある「災い」になり得えます。そんな「家族」という災いは、一体どんなものでしょうか。

 

生き抜く知恵の紡ぎ手

美咲須瑞化

 

今回の話題

1)それぞれの「家族」の理想と現実
2)家族の中で生じる災いってどんなもの?-家族のコミュニケーションについて
3)これからの時代の「家族」って何だろう
4)まとめ

 

1)それぞれの「家族」の理想と現実

みなさんは「家族」に対してどのようなイメージを持っていますか?温かかったり、冷たかったり、仲が良かったり、そうでもなかったり…。ここではまず、メンバーそれぞれが持つ「家族の理想と現実」について共有しました。

美咲: みんなが笑って暮らし、記念日のお祝いもちゃんとする。現実はそこまで離れていないけどもうちょっとリアルな感じ。

: 旅行したり、会話があったりしたほうが、いざという時にも助け合えて便利そう。家族と言ってもお互いのことをそこまで知っているわけではないから…。

須瑞化: 一緒に暮らしているけど、別居しているみたいな感じだった。理想はとしてはそっとしておいてほしい。お互いを尊重して、必要以上に干渉しない。適度な距離感があったほうがいい。でも安らげる場所ではあってほしいと思う。

 

みんなの家族の姿は、三者三様。当たり前ですがそれぞれの家族観が違います。これらをベースにしつつ、考える「家族という災い」とは。

 

2)家族の中で生じる災いってどんなもの?-家族のコミュニケーションについて

家族とは、生まれてすぐに接するコミュニティであり、われわれが気づかない間に出来ているもの。だからこそ生じる災いがあると、私たちは考えます。
ここで話のきっかけに、須瑞化が一冊の本を取り出します。

 

芹沢俊介『家族という意志-よるべなき時代を生きる』岩波新書

 

須瑞化: この本には、「子どもの家族観と大人の家族観はそもそも違う」ということが書かれていました。子どもにとって血縁意識は関係なくて、安らげて、自分を受け止めてくれる存在がある場所が「家族」。大人は逆で、「血縁」とか実体としての「家」というものを家族と考えがちで、それが特徴。私はそれが災いのもとになるになると思っていて、お互いの家族という概念が違うことすら知らないから、与えるものや求めるものが違ってくるんじゃないかな。

美咲: 子どもが大人になったら考えが変わってしまうの?

須瑞化: 子ども時代の意識としてはそういう意識として生きているんだけど、大人になっていくにつれて血縁関係を意識するようになります。一般的な大人は血縁関係が家族だと思っているから、そこで「ズレ」が生じてくる。 コミュニケーションの齟齬は、こうした根本的な違いから発生すると思いました。

: 大人と子どもの価値観の違いは衝突の原因になっていそうですよね。お互いの思いが強ければ強いほど、余計に理解するのが難しくなることもありますよね。

須瑞化: それで子どもを私物化してしまったり、知らないうちに入り込みすぎてしまったりする関係が生まれてしまう。私はそれがすごくわかる。

: うちも親の幸せ観と子どもの幸せ観が違って、そこでのすれ違いが多くて。わかり合えなくてずっともやもやを抱えています。

 

美咲: それは難しいね。そこが違うのはすり合わせは必要なんだけど、「傷つけたいわけではない」という思いがあるから…。

須瑞化: 比較的みんなで旅行に行ったりする家族の現実がある美咲さんは、「家族の災い」のイメージはありますか?

: 気になる!

美咲: 仲が良い時期があるだけで、親はよくケンカしてた。ベースが『好き』だからこそ生まれる、大切だからイラっとする、みたいなのは何度も見てきたから、もっとコミュニケーション方法はあったなと思う。

須瑞化: 何が正解かわからないけど、他人同士が一緒になっているコミュニティだから、すれ違いは多いのかもしれない。

 

3)これからの時代の「家族」って何だろう

家族だからといって、ただ安心・安全な存在というわけではありません。家族にまつわる様々な災いを考えたうえで、これからの時代を担う私たちはどんな家族を求めていけばいいのでしょうか。
ここで再び芹沢さんの本が登場します。

 

須瑞化: この本の中では、子どもにとって、最初の受け止め手が母親であることがもちろん一番良いけれど、それが難しければ、父親でも、他の誰かが担っても良いと書かれています。母親には、「母親だから愛さなければいけない」というプレッシャーを少なからずあると思うんですよね。

子どもは非力で、誰かに愛されなければ生きていけない。そのため、それがかなわなければ根源的な絶望につながると載っていました。もし自分が親になって、子どもを愛せなければ、別の誰かが子どもの受け手になるという選択肢があることを覚えておくといいんじゃないかな。

美咲: 役割に縛られることはもう解放していいと思う。最近はシングルマザーだけのシェアハウスといったものも増えてきて、子育てとか、これまでだと親がしなければならなかったところのシェアができる。

須瑞化: 血縁を超えて「他人」に頼るということが可能になってきているのが面白いですね。

美咲: 負い過ぎて自分が大変な思いをするよりは、気持ちよく家事も育児も楽しめるところをいったほうが、みんなハッピーになると思う。

須瑞化私たちが定義している災いは、根本的には「死ぬな」ということだから、私が今生きるため何が必要なのか考えよう。それを阻むなら血縁とかも捨ててしまってもいいと思います。役割に縛られるのは不幸なことだから。

親を親にしていたのは子どもだったという部分はあるかもしれない。家族だって、思いやっていかないといけない。家族でいると役割を意識することがあんまりないから、そこを意識していきたい。

須瑞化: 逆に意識しすぎる場合もあるしね。そこのバランスが大事かな。

 

価値観をひっくり返すのは容易ではありませんが、シンプルに生きることを考えた時、血縁を捨ててでも自分を解放することが必要なこともあるでしょう。つながり」が強調される今、役割に縛られていたり、昔の家族は良かったというような雰囲気があったりすることを三人は感じています。しかし大事なのは、昔に戻ろうとするのではなく、これからの社会を見据えることであり、それに合わせて生きていくことなのではないでしょうか。

 

 

4)まとめ

これまでの話をふまえて、家族という災いを生き抜くために何が必要になってくるのか、三人がそれぞれに考えました。

 

美咲「個の自立・共存」。親だから子だからというのではなく、それぞれ個が自立して、自分がどうしたいのかを考えて発言できたらいいな。そしてそれを自分で勝手に決めるのではなく、ちゃんとコミュニケーションを深くしていくべきだと思いました。

藍: 「家族と言えど他人」。役割を押し付けないためにも、家族を一人の人間として見る意識を持ちたい。「親しき仲にも礼儀あり」を忘れずに接していきたいですね。

須瑞化: 「常識を捨てる!」。それで死ぬくらいなら捨てちゃえと思います。親だって一人の人間として幸せなほうが、子どもも幸せになれる場合もあるのではないか。

: 家族の話って、人と話すことがなかなか無かったりしますよね。でもお互いのバックグラウンドが違うから、話してみると学べることがいっぱいあります。

須瑞化: 家族の話を聞くと「こういう経緯があるからこういう考え方なんだ」という風にわかって、感情論じゃないところでお互いに理解が進む気がします。

: 自己理解と他者理解が同時にできる!

須瑞化: 家族がその人のベースになっているからこそ、課題も多い。だから、自分の人生において家族が災いになるっていう視点を持っておくだけで違うし、こういう不幸が起こり得るからちょっと冷静に考えよう、と考え方をする人が増えるだけで世の中は変わっていくと思う。「家族=幸せ」という幻想を抱いている人もいるけど、そんなことないよ、と私たちは言っていきたい。

美咲: 事前に知っておくだけで、自分が家族を作る側になった時に、「こういうパターンがある」と冷静になれるね。

須瑞化: 予め知っておいて選択肢を持つというのが大事ですね。

 

三人はこのような結論にいたりましたが、家族の姿はそれぞれ違うので、それぞれの考え方があると思います。ただ、現状自分の家族に満足している人も、不満を抱える人も、「自分の人生において家族が災いになる」という視点を持つこと、誰かと家族の話を共有していくことで、もしかしたらより生きていきやすくなるかもしれません。

今回のライブ配信が、みなさんが「家族」について話し、考えるきっかけとなれば嬉しいです。

 

次回も滋賀県長浜市の一軒家「生き抜く知恵の実験室WEEL」から配信します。
12月17日のテーマは「仕事」。
人生の多くを費やす「仕事」で生じる災いについて、一緒に考えてみませんか。

生き抜く知恵を語るLiveは、防災ガールのFacebook Live
もしくは、youtubeからご覧いただけます。次回の配信もおたのしみに。

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