防災にこそ”別”業界のプロの視点が必要!? 「繊維業界」のプロフェッショナルから聞いた、私が防災をやる方法

 こんにちは!ファッションは機能性重視でいいものを長く使う派の防災ガール美咲です!
 
いきなりですが、「リバウンドを制する者はゲームを制す」っていう言葉、ご存知でしょうか。
 
漫画スラムダンクを読んだことがある人は誰しもがこの格言を胸に抱いてバスケをはじめ、何度もリバウンドを練習したでしょう。そんな私も小学生から中学生までずっとバスケ部でした。
 
 
 
 
実はこの言葉の意味って、“その業界”の人は、”そこ”に携わらない者にはわからない彼らだけのルールを持っているということなんだろうなと思ったんです。
 
そこで今回、各業界のプロフェッショナルに未来の私たち、ひいては次来る地球・日本・そしてそれらが受けるかもしれない次なる災害に向けて防災ではない業界のプロが教える防災対策」というなんだか今まで聞いたことのないような視点で防災を学ぼう!とやってみることにしました!いえい!
 
 
今回私に防災の方法を教えてくださったプロフェッショナルは「仕立屋と職人」の縫子ワタナベユカリさん。いわば、繊維業界のプロフェッショナルです!!!
 
 
photo by chomo
 
ふぅ!かっこいいいいい!
 
ユカリさん、よろしくおねがいします!!
 

目次

  • 布業界の王様は「絹」!それはどうして?
  • 天然繊維と化学繊維の違い
  • 日本という土地にあった布を選択することも「私たちの防災の仕方」
  • 仕立屋と職人とは
 
 
 

布業界の王様は「絹」!それはどうして?

 
「ユカリさん、今日はよろしくお願いします!布・繊維のこと全く知らないので色々教えてください!」
 
 
 
「もちろんだよ!よろしく〜!いえ〜い!」
 
 
 
 
(けっこうハイテンションな人や…!)
「いきなりですが、私、そもそも繊維のこととか布の基礎を知らなすぎるのでそこから教えて欲しいです!」
 


「いいねいいね!まあ、まず覚えておくといいのは、全ての生地は”絹”を作りたくてできてるってこと!」
 
 
 
「え、え、どういうことですか?詳しく!」
 
 
 
 
「 絹を評価するためには5つの評価軸があるんだけど、実は、いま世界中に存在しているどの布もこの5つの要素を追い求めて作られてるんだよー!」
 
 
 
「へええ、知らなかった!その5つの軸ってなんですか?」
 
 
 
 
「 それは、ぬめり・コシ・ハリ・シャリ・ふくらみの5つ。」
 
 
 
 
 
「 紀元前3000年頃から中国で絹の生産ははじまってて、日本では弥生時代から絹の製法は伝わっていたんだよ〜!やばくな〜い?」
 
 
 
「それはやばい!エモい!そんな頃からあるってきくとなんかロマンありますね〜すてき。」
 
 
 
「その後、第二次世界大戦を経て絹の価値が高騰したことをきっかけに、類似の糸や、化学繊維が生み出されるようになったの。」
 
  
 
「は〜ん!はいはい、そこから人工的に安く作れるものが生まれたりしたってことですね」
 
 
 
 

天然繊維と化学繊維の違い

 
「布の王様が”絹”と言われているってことは他の布はやっぱりどこか劣ってるんですかね?」
 
 
 
「いや〜さすがだねぇ〜!じゃあ布の種類をざっくり説明するね!」
 
 
 
 
(褒めて伸ばしてくれる人好き…!)
 
 
 
 
 
「布の種類は大きな枠組みとしては”天然繊維”と”化学繊維”があるの。」
 
 
 
「ほうほう、なんか聞いたことある」
 
 
 
 
天然繊維は基本はタンパク質でできていて、化学繊維は天然素材を再生して作っていたり、石油とか化学薬品でつくってたりするんだよね〜」
 
 
 
「ああ、だからオーガニックとかを重視している人は石油とか、自然に還らないもので作っているものは着ないようにしよう!って言ってるんですね。」
 
 
 
「お!さすがだね〜!以下まとめてみたよ〜!」
 
 
 
布の種類はおおきくわけて2つ!
1)天然繊維
 基本はタンパク質でできている
・植物繊維:炭水化物(例 麻・綿)
・動物繊維:タンパク質(例 毛/ウール・絹)
 
2)化学繊維
・再生繊維:天然素材を再生して作った繊維
     (例 レーヨン・キュプラ・ポリのジック)
・半合成繊維:天然の原料に化学薬品を反応させて作った繊維
     (例 アセテート・取りアセテート・プロミックス)
・合成繊維:石油
     (例 ポリエステル・ナイロン・アクリル・ポリウレタン)
 
インタビューの際に布や染めの基礎を教えてもらった photo by misakitanaka
 
 
 
「あーわかりやすい!そして聞いたことある布ばっかり!」
 
 
 
 
「でしょでしょ?洋服のタグとか見てみると、今どんな繊維や布を使ってるかわかるから見てみるといいよ!」
 
 
 
「私が今きている服はポリエステルと毛がまざってるみたいです!それぞれの違いってどんなことがあるんですか?」
 
 
 
「いい質問だね!石油で生み出された人工的な化学繊維は自然に還ることがなくって、地球の環境に悪いとされてるの。現在全世界的にも「選択しない」人が増え始めているよ!」
 
 
 
「どんな服を選ぶのかということが、選挙で投票するようにどんな未来を作りたいかに繋がってるってかんじですね!」
 
 
 
「わかってきたね〜!あとは、ウールとかの毛の繊維は火をつけるとその部分だけ燃えるけど、化学繊維(特に合成繊維)は全ていっきに燃え上がるのよ」
 
 
 
「あーなるほど!もともと動物の毛だったから、もし火がついても全身が燃えないようになってるんですね。」
 
 
 
「石油から生まれた繊維は、日々を忙しく過ごす現代人にとってはシワになりにくく型崩れしにくいというポジティブな面もあるの。でも、アレルギー・アトピーの方にはかゆみが出たり、肌を乾燥させることになったり、肌への影響や環境への影響がある。その反面、天然繊維は肌触りがよく、保温・保湿に優れているんだよ。」
 
 
「私小さい頃からすこしアトピーだったので、すごくわかります!お薬で調整するんじゃなくて、服の選び方でも変わりそう!」
 
 
 

日本という土地にあった布を選択することも「私たちの防災の仕方」

 
photo by chomo
 
 
「ユカリさん、これからの自分たちや日本、世界の未来を考えると、お洋服を選ぶということにおいて私たちってどんな選択をしてくべきなんでしょう…」
 
 
 
「さすが防災ガールだね、やっぱりそう考えるよね〜!大きなアクションでなくとも「服の素材をどれにするか」という一瞬の選択も関われる一人一人ができる、未来や選びたい世界に対するひとつの意思表示になるのかもしれない。」
 
 
「うんうん、確かに」
 
 
 
 
「布一つで実は機能性も何かあった時への対処もかわるからね!」
 
 
 
 
「いかに私たちが地球や人類を持続可能にし、環境に良い選択をするか。それはもうほんっと自分事にするには難しいですけど、大切ですよね。」
 
 
 
「普段は洗いやすくて型崩れしないのを求めがち。でも防災のことを考えるとちょっと変わるよね、選択肢」
 
 
 
「お、それ聞きたい!どういうことですか?」
 
 
 
 
「私たちが暮らすこの日本って、高温多湿じゃん?その土地にあった布を選んだ方がそりゃあいいよね!」
 
 
 
「”麻”とか通気性がよいものってことですか?」
 
 
  
 
「正解!あとは、逆に”綿”のような吸収のいいものはあわない。」
 
 
 
 
「なるほど、体温調整をしたり、ストレスのない生活をしていくためには必要な視点…!」
 
 
 
 
「冬場とかの乾燥する季節には火事がおきやすくて燃えうつりやすい。そうなると、やっぱり”化学繊維”じゃなくて”天然繊維”だよね。」
 
  
 
「たしかに、クローゼットとかリビングに置いている服が燃えうつりにくいものの方がいい!」
 
 
 
「あとはね、肌を保湿させ保温効果があるのは”動物繊維”の布!」
 
 
 
 
「ほうほう、肌の乾燥はまじで大敵!災害が発生した後の避難生活では”肌の保湿のための支援物資”なんて優先順位が低くなってしまうからなあ。」
 
 
 
「そうだよね〜。すぐ命に関わらなくても、やっぱり普段からきにしておくといいよね〜無理しない範囲で!」
 
 
 
自分たちの暮らしの延長線の上にある災害も防災も、毎朝の服を選ぶ瞬間に繋がっているとおもうとすごく面白い!自分たちの選ぶ一つ一つの選択肢が、これから起きうる未来を変えるんだなと感じました!
 
 
「そんな風に理解してくれてユカリも嬉しい〜!ありがとう!」
 
 
 
 

仕立屋と職人とは

 
photo by chomo
 
今回私がお話を伺ったプロフェッショナルは、滋賀県長浜市を拠点に活動する「仕立屋と職人」の大量消費に問いを呈すロックな縫子「ワタナベユカリ」さん。
 
自分が何かをつくればつくるほど、すぐに買い換えれば済むという世の中の消費システムに疑問を抱き、ものを大事にする大切さと、物の価値の見方を問いながら日々制作に励まれている。
 
日本にいる伝統工芸・文化の職人の物語を”作業着”という形で紡ぎあげるべく、「仕立屋と職人」の縫子担当として活動している。彼女の想いが形になっていく様子やアウトプットから目が離せない。
 
仕立屋と職人 webサイト>>
仕立屋と職人 Facebookページ>>
 
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