東京オリンピック・パラリンピックに向けて考えたい、津波防災のこと

今日2018年11月5日から東京オリンピック・パラリンピックの開催まで、あと627日となりました。
2年後の夏、海を越えて、たくさんの人が東京に集まってきます。

そんな今だからこそ考えたいのが、「防災」のこと。

日本は地震の多い国であり、地震のあとには津波が起こる可能性もあるということを、わたしたちは過去の災害から学んだはずです。津波防災の日」である11月5日、オリンピック・パラリンピックへ向けて、日本の津波防災のことを少し考えてみましょう。

 

東京オリンピック・パラリンピック開始中に津波が起きたら、どうなるの?

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今回は、東京23区に加えて、東京オリンピック・パラリンピック開催期間中に競技がおこなわれる東京都周辺地域(神奈川県、千葉県)の津波防災対策を調べ、良いとりくみをされているところをまとめてみました!

今このときを日本で生きている以上、来るべき日に備え、大切なものを守る方法を知っておくことは、外から来るお客さまへのおもてなしにもなるはず。

各自治体の担当者の方や、自分の地域の防災意識を改善するための情報源をさがしている方にも参考になるものばかりだと思いますので、ぜひ確認してみてくださいね!

 

東京23区にも津波は来る。今からできることを見つけましょう!

まず、東京23区の中でも、内閣府によって南海トラフ地震の津波被害予想が出されている地区は6区あります。

今回はこの中で、津波防災に関してWEB上で情報を公開している4区をご紹介します。

港区品川区中央区大田区

港区では、津波避難ビルが一覧としてまとめられています。津波が来たとき、一時的に身を守る場所として、どこを目指して行けばいいのかが一目で分かって便利です。

▶︎港区ハザードマップ

品川区では、区独自の津波ハザードマップである「津波自主避難マップ」作成の取り組みがされています。これは、いざというときにすぐ行動がとれるように、区民個人で作成するマイマップです。
自分で考えながら書き込み、避難情報を覚えていくことができます。

▶︎品川区ハザードマップ

中央区は、避難勧告を出したものの結果的に災害が発生しなかったという、いわゆる「空振り」を恐れず、夜間であっても早めに避難勧告等を出すために、国のガイドラインについて具体例を示しながら、WEB上に分かりやすく記載しています。

▶︎中央区地域防災計画

大田区のHPでは、自分がいる場所の海抜が分かる標高図を見ることができます。

▶︎大田区ハザードマップ

ぜひこちらに掲載されていない地域についても各自治体のwebサイトをご覧ください!

 

オリンピック・パラリンピック開催は、東京だけじゃない!周辺地域の津波防災も確認しましょう。

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実は「東京オリンピック・パラリンピック」という名前でも、競技の開催地は東京だけではありません。

そこで、周辺地域についても、2020年のオリンピック・パラリンピックの開催都市である東京から近く、競技の開催地にもなっている神奈川県、千葉県の二県のうち、平成29年7月以降に防災計画が更新されている7か所を選んで、津波防災対策の調査をおこないました。

 

セーリングが行われ、観光地としても知られる江の島がある神奈川県からは、以下の六市町。

横須賀市
 平塚市
 小田原市
 茅ヶ崎市
 三浦市
 葉山町

レスリングやテコンドーの競技会場である幕張メッセがある千葉県からは、館山市の一市を選びました。

 

POINT1:ハザードマップの活用が盛り込まれているか

地震や津波の被害予想が地図上で一目で分かるハザードマップ。自分が今いる場所がどんな被害を受ける可能性があるのかが分かれば、いざという時にとるべき行動が見えてくるため、津波防災対策としても有効なポイントです。

注意!)ハザードマップに従って避難した結果、被害が防がれた災害もある一方で、自然災害相手だけに発生地点や発生規模などの細かい情報までは特定できないことも多く、予測を超える災害が発生した際は必ずしも対応できない可能性もあります。すべてを鵜呑みにすることが逆に危険なこともあるので、その時々で情報収集することが大切です。

 

POINT2:観光客への避難誘導

その土地で暮らす人とちがって、土地勘がなかったり、海に慣れていなかったりする観光客。オリンピック・パラリンピック開催期間はもちろん、ふだんから観光客が多く訪れる場所では、お客さまが自分の命を守るための手助けが必要なため、津波からの避難誘導を行うことは津波防災対策になります。

 

POINT3:オレンジフラッグの活用

津波が来ると分かったら、一刻も早く避難してほしい。言葉が分からなくても、海の中にいて音が聞き取りにくくても、初めて来た場所で土地勘がなくても、このオレンジ色を見つけたらみんなが走り出せるような、そんなオレンジフラッグが全国に広まればいいなと思っています。

※オレンジフラッグとは…http://beorange.jp/about/mean/

 

 

他の地域にも取り入れてほしい!防災ガールオススメポイント

こうしたポイントについて調べてみた結果、7つの地域では、新しい防災計画を作成しているだけでなく、他の地域にもぜひ取り入れてほしい良いところがたくさんあることがわかりました!

それではさっそく上手に活用している地域の事例を4つ見ていきましょう!

 

1)地域の意見を取り入れ、地域に合わせた館山市

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津波浸水危険区域や避難対象地域、避難場所や避難困難地域における避難ビルなどを記載した津波ハザードマップを作成し、全世帯に配布周知。注目すべきは、配布後に住民参加のワークショップを開催するなどして地域の意見を取り入れ、地域の特性に合わせたものに見直しながら周知させているところ。ハザードマップを利用した講演会や防災訓練を行って知識を周知することの、さらに上の段階を踏んでいるところがポイントです。

 

2)様々なチャンネルで警報を伝える葉山町

防災行政無線や町の広報車に加えて、町と観光協会や観光事業者が一緒に、様々なチャンネルで警報等を情報伝達。沿岸部にいる観光客へは、避難方法等の看板の設置や沿岸部に立地する堅牢な民間施設に対して津波避難ビルの指定協力を要請するそう。緊急時の情報の伝達漏れがないように、警報のキャッチがしやすい工夫が必要です。

 

3)外国語にも対応する小田原市

駅構内の観光客に対しては鉄道関係機関が、 駅構外の帰宅困難者に対しては周辺事業者や自治会等と連携して市が避難誘導。小田原警察署は治安の維持と交通安全の確保に努めるとのこと。

外国人に正確な情報が的確に伝わるように、災害時通訳ボランティアや通訳ボードの活用など、 防災も多言語化しています。外国人観光客が増えている今、その場所に外国人がいることは珍しいことではありません。日本語以外の言語を母国語とする人たちへの配慮はとても重要です。

 

4)視覚に訴える情報伝達を行う茅ヶ崎市

全国瞬時警報システム、防災行政用無線、広報車などに加えて、日本サーフィン連盟(NSA)湘南茅ヶ崎支部等の協力によるオレンジフラッグの掲示等、視覚に訴える情報伝達を取り入れています。

茅ヶ崎市以外にも、葉山市、平塚市、小田原市などでオレンジフラッグを津波情報の伝達方法の一つとして位置付けています。

 

なお、南海トラフ地震が起きた際の神奈川県、千葉県周辺の津波被害予想はこちらからご覧になれます。今回ご紹介した地域以外の場所の津波被害の様子も確認してみましょう。

国土交通省、ハザードマップ

 

11月5日は「津波防災の日」。海辺の新ルール”オレンジフラッグ”を広めましょう!

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「津波防災の日」とは、3.11の東日本大震災を経て、そこから多くのことを学び、同じことを繰り返さない未来にするためにと制定された大切な1日です。

私たち防災ガールは、日本財団との共催で、2016年から#beORANGE(ハッシュビーオレンジ)」という津波防災プロジェクトに取り組んでいます。

これは日本全国の沿岸部に、新しい津波防災の合図であるオレンジフラッグを普及啓発するプロジェクトです。

 

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オレンジフラッグ」は、津波の危険性がある際に海辺や沖に出ている人に、避難を促します。津波避難は1分1秒を争いますが、海辺ではサイレンの音が聞こえにくく、また危険を認知しても避難先がわからず、迅速に行動するのが難しいという課題があります。そこで避難を加速化させるためのオレンジフラッグの普及が望まれています。

 

 

 

今日、この「津波防災の日」をきっかけにして、自分が暮らしている場所、自分の大切な人がいる場所や、自分が遊びにいった海のこと、地震や津波が起きたらどうすればいいのかを、調べてみましょう。

そして、自分のために調べたことが、オリンピック・パラリンピックで海外から日本へ訪れるたくさんの方々を助ける力になることもあるかもしれません!

 

私たちにできることから、日本の津波防災の未来をつくりましょう。

そして2020年、数十年に一度の最高のときを楽しみましょう!

 

 

 

【もしも津波が来たらどうすればいい?】

津波と普通の波の違いって?

見たことある?よく行く場所のハザードマップ!

 

 

 

津波防災普及啓発プロジェクト「#beORANGE(ハッシュビーオレンジ)」

http://beorange.jp/

 

 

 

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